旭市立第二中学校  
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校長月刊感奮講話 令和3年5月

学校教育目標 「希望を抱き、よりよく課題を解決する逞しい生徒の育成」

伝統カラー「紫色」から学ぶ!

旭二中の学校カラーは、「紫」である。校旗も「紫」を基調にし、私が生徒の時代から、ユニフョームの基になる色は「紫」であった。いわゆる伝統のスクールカラーである。学校だよりも「紫輝(しき)」という名称である。今月は、この「紫」はどういう意味があるのか解説したい。

今年1月、アメリカ合衆国では、バイデン氏が大統領に就任した。その就任式は、世界が注目するショーであり、大統領に限らず登壇者や出席者の発言や行動にはメッセージが込められている。報道するメヂィアも隠された意味や象徴を読み取って解説する。2021年の就任式では、憶えている方もいると思うが、PURPLE(紫色)の衣服を着た女性政治家が注目された。

アメリカの新聞、USA Today (1月20日)によると、カマラ・ハリス副大統領は、黒人デザイナーによる紫色のアンザンブル、ミシェル・オバマ元大統領夫人はプラム(濃紫色)のコートとスーツ、ヒラリー・クリントン元国務長官は、つやのある紫色のパンツスーツで出席した。ジル・バイデン大統領夫人は、前夜の行事に赤紫色のコートで現れた。同紙は、「偶然の一致ではなく象徴的なふるまいだ。紫色は、民主党の青色と共和党の赤色を混ぜた色で団結の色だ」と解説する。

多くのメディアが、紫色を融和で分断を超える色としてとらえた。ヒラリー・クリントン氏はAP通信に「目的があって紫色を着た。私たちは、まとまる必要があると象徴的に伝えたかった」と述べており、アメリカ国民に意図は伝わったようだ。

さらに、20世紀初めの婦人参政権運動のシンボルカラーが紫色だったことも指摘された。当時のNational Woman’s Partyは、紫色、白色、金色の三色を組み合わせて使い、1913年の広報誌で「紫色は忠誠、変わらぬ目的、揺るぎない大義の色」と述べている(U.S.National Park Serviceのサイト参考)。

『英語語義語源辞典』によると、purpleはギリシャ後のporphura(紫色の染料の原料となる貝の一種)がラテン語を経て古英語に入った。紫色の色名に加え「形容詞:高位高官が着用した衣の色から、帝王の、王侯の。言葉使いなどが華麗な、絢燗たる」と説明している。

このことから、「紫輝」は、「華麗に、絢燗たる輝きをもつ旭二中」と解釈できる。また、「紫色」をスクールカラーとする本校は、「誠実で、しっかりした目標・目的をもち、揺るぎない大義をもつ誇り高い学び舎、旭第二中学校」を意味するであろう。

生徒のみなさん、伝統を引き継ぐとは、卒業した多くの先輩方の残していった強く温かい紫色の意思を守り通そう、そしてさらにもっと高めようとする姿勢だろう。

頑張れ!パープル軍団!東総地区!、千葉県下、さらには全国に、パープル魂をみせてほしい。

5月は、草木と同じくグーンと伸びる時期! 活躍を期待する!旭二中生!



※参考文献:英語教育4月号(2021)

USA Today

U.S.National Park Service



令和3年5月      旭市立第二中学校校長 加瀬 政美



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